株式会社サヤトレの増田です。
本日は「金融機関のアナログの裏側」をテーマにお届けします。
私は、今から10年前の2010年、総合証券会社にて営業をしておりました。
皆様、ネット証券をお使いの投資家だと思いますが本日は、総合証券会社のお客様(投資家)と金融機関が裏側で行っているアナログ業務についてお届けします。
デジタルやハイテクを使いこなす皆様は、知らない情報も多いと思うので金融機関のアナログ業務の実情としてお読みください。
まず総合証券会社のメインとなるお客様(投資家)は、インターネットやパソコンが使えないご高齢の方が中心です。
イメージとしては、銀行でお金を引き出しする際にATMという機械があります。
多くの方は、銀行の窓口には行かずATMでお金を入出金や送金をする事でしょう。
しかしATMの使い方が分からずに現金の入出金を銀行の窓口に行って用紙に記入して窓口スタッフにお願いする方は、まだまだ沢山いるのです。
総合証券会社のお客様の中心は、機械の操作が苦手な方がメインです。
そのパソコンが使えない方でも電話は、使えるので投資の注文は、基本電話と対面と書面による営業です。
■電話による売買注文
■証券営業員が自宅まで行って、紙に書いてもらう(ハンコがいる)
■投資に関する資料の送付往復(1通あたり送料数百円)
何が言いたいのか結論をお伝えすると金融機関の裏側業務は、アナログが多く業務効率が悪い状況になっています。
私のような出来るだけ楽したいデジタル派のタイプには、金融機関は、中々厳しいルールなのです。
電話で株式注文を行う際には、顧客から・・・
■銘柄名
■発注市場
■投資株数
■買いor売り
■成行・指値
上記のような事を全て聞いて、社内の使いにくい発注画面に打ち込みます。
顧客の注文を誤発注したら終わるので後ろで誰かに第三者確認してもらいながら声に出して復唱して最後に発注ボタンをクリックして発注です。
私のメルマガは、誤字脱字だらけですが一応書いた後に、自分で一通り読み直します。
自分で入力した文字や数字は、自分で読み返してもミスに気付きません。
証券会社の売買注文もそれと同じです。
口に出して復唱して実際に一人でやれば、パソコンの注文画面に打ち込んでいる数字が一桁足りない、多いなんてよくある事なのです。
誤発注させない仕組みとして第三者と一緒に確認してもらうのは、発注時にとても大事な確認方法です。
皆様がスマホから簡単に行っている1銘柄発注するだけでも、総合証券では、大変な業務量になります。
その後、指値が刺さって約定すれば、お客様に約定連絡をまた電話します。
留守で電話に出なければ、また後でかけ直します。
しかしこんなのは、日常業務で朝から沢山の注文を受けるのが総合証券会社員の日々の仕事です。
そして月末や募集物(申込期限のある金融商品)がある最終日は、お祭り状態でとても楽しいです(楽しくない)
証券会社の支店には、筆頭やエースと言われる管理職の上司よりも給料の多い営業員がいます。
(成果ボーナスがとても多い)
約定金額の大きい筆頭が顧客に電話して今から若手の増田という者を向かわせるとお伝えします。
オレオレ〇〇みたいですがお使いは、若手の仕事です。
お使いでは、その先輩社員の家に行って目論見書と呼ばれる書類を顧客に渡して、受取りのハンコを貰うのがミッションです。
そして支店にいる先輩社員に電話してその場にいるお客に変わって先輩がお客から増田から受け取ったと確認して電話で約定するような流れになっています。
投資の目論見書を受け取らずに投資が出来ないので、直接渡しに行くのです。
ネットで自分の口座にログインして書類確認しましたチェックを入れてもらったら私のような下っ端が自宅まで車で行く必要はありません。
しかしお客様がネットを使えず収益を稼ぐ筆頭営業員が時間をかけて顧客の家まで向かう訳にもいかないので変わりに若手が行くのです。
自分のお客様の営業でも自宅に行って書類を書いてハンコを貰い一度受け取った書類を支店に持ち帰って総務に提出すると不備を指摘されて、またお客様の家に行き訂正してもらう。
入社した頃は、書類のルールについて分からないので、何度も失敗しました。
「ハンコ意味あんのか!!」
もっと効率的に働きたいとう怒りから10年前の私は、キレていました。
最近では、タブレットを使って顧客の自宅から発注出来るようになったりハンコを省略する仕組みが少しずつ進んでいます。
スマホから簡単に投資が出来るネット証券が今後、増えていくと思いますが、現実的に多くの金融資産を持っているのは、総合証券会社がターゲットとしているご高齢のお客様です。
10年前に私は、10年後には、みんなネットから売買注文するだろう。
そう思っていましたが、私の未来予想は外れました。
勤めている同期達に聞いても大きくは、変わっていないとの事です。
本日は、総合証券会社の顧客が望むアナログな部分とその裏で証券職員が走り回って対応している実状をお届けしました。
総合証券会社は、それだけの手間がかかっているので投資の売買手数料がとても高くなっています。
皆様は、ネット証券を使ってご自身で売買発注する事をおススメします。
【株式】
■SBI証券
http://investars.jp/about/sbi.html
■楽天証券
http://investars.jp/about/rakuten.html
【FX】
■DMM.com証券
http://investars.jp/about/dmm.html
■ヒロセ通称
http://investars.jp/about/lionfx.html
■個人投資家オンラインコミュニティー「CRANEs」への招待(無料)
http://sayatrade.co.jp/slack.html
■「CRANEs」メンバーの方はこちらから
https://sayatrade.slack.com/
■「CRANEs」の加入方法解説
http://sayatore.com/blog/2020/03/11/10867
The post 金融機関・証券会社のアナログの裏側 first appeared on サヤトレ通信.
Source: サヤトレ