株式会社サヤトレの増田です。
今週は「中立的なお金の情報」をテーマにお届けします。
今、世間では、沢山のお金に関するセミナーが開かれています。
これまで多くの日本人は、お金に関する教育や学びの場がありませんでした。
良い年齢の医者・弁護士・会社役員など立派な大人でもお金に関する知識は、それほど高くありません。
しかし最近少しずつ、自分の将来のお金は、自分でなんとかするべきという風潮もありこれまでお金について勉強してこなかった方がお金について勉強しようと動き出しています。
資産運用セミナーは、大人気みたいです。
お金に関する情報を得て、勉強する際にぜひ意識して欲しいのが情報の中立性です。
金融という分野の情報において情報の中立性を保つ事は、非常に難しい事なです。
なぜならば、「個人」と「金融機関」の利益は、相反する関係にあるからです。
つまり個人が得をする時、金融機関は損をして金融機関が得をする時、個人は、損をする。
金融という分野では、基本的に上記のような関係になっているからです。
銀行は、低金利でお金を貸すと借りた個人はお得ですが銀行側は、損失になるリスクが高くなるイメージです。
そのような状況があるために世の中のお金に関する情報は、中立性に欠けているケースが多く存在しているのです。
また金融機関が取り扱っている金融商品が異なっている事もあり、お金の相談をする金融機関によってお金のアドバイスは、異なります。
【イメージ】
■証券「毎月分配型の投信がオススメです。」
■銀行「定期預金がオススメです。」
■保険「貯蓄型の生命保険がオススメです。」
■不動産「不動産投資がオススメです。」
【参考記事】
お金のアドバイスを行う方の収入の多くは、金融商品販売の手数料から成り立っています。
その場合には、手数料の高い金融商品をオススメする方が出てきてしまうのです。
少し前に「○○の窓口」という店舗型のお店で「数ある中から中立な保険をオススメする」
そう言いつつも結局は、組織的に手数料の高い保険を中心に販売している事がバレた会社もあります。
現在、日本でお金の関する中立的な相談やアドバイスをしている方は、少ないのが実情と言えるでしょう。
しかし今後、日本でも多くの個人が賢くなりこの仕組みについて気が付く方も増えて「中立的なお金のアドバイスを受けたい」
そういったニーズが増えてくると予想しています。
しかしここで問題となるのが・・・
中立的なお金のアドバイスをする方の収入を誰が支払うのか?
上記の問題です。
中立的なお金のアドバイスをする方も仕事ですのでお金を稼がなければなりません。
そうするとお金を支払うのは、相談者になります。
お金に困りたく無い方がお金のアドバイスを有料で受けるのです。
長期で見れば、安い支払いなのですが中々心理的ハードルが高いと言えるでしょう。
ほとんど同じ内容のお金のセミナーを受けても中立的な情報を聞くためには、万円単位のお金を支払う必要があります。
個人からすれば、○万円単位のお金を支払って教えてもらうのは、中々勇気がいる事です。
しかしそれくらいの相談料を支払わないと相談者にとって一番良い中立的なお金の情報を得る事は難しいとお考えください。
最近では、金融機関の金融商品を一切オススメせずに相談者や受講者から数万~数十万円とお高めの費用を取りお金について学ぶサービスにも人気が高まっています。
■無料だけど、偏った可能性のある情報か?
■高額だけど、完全中立な情報か?
どちらの選択肢を選ぶかは、その人の考えによって異なります。
また自分で勉強する意欲があれば、異なるお金に関する本を沢山読めば、コスパ安く学ぶ事も十分に可能です。
誰が本当の正しい事を言っているか見極める事も出来るようになるのでしょう。
中立的なお金の情報の重要性を知らないと気づかない内に金融機関に高い手数料を支払って非効率な資産運用をしている可能性もあります。
今後、何かしらお金に関する情報やセミナーを受けた際に、その情報は、中立的なお金の情報であるかどうか?
意識して受け取ってみるといいでしょう。
Source: サヤトレ